路面電車とスタンドバイミーしてみた(阪堺電車沿線散歩)

去る2012年12月22日のこと。

どうやら世界が滅亡していないようだったので、
日本一高いビルになる予定というあべのハルカスの真下に始発駅がある、
阪堺電車の線路沿いを歩いてみる旅を楽しんでみることにしました。

 

下から見上げてみるとさすがに高い、あべのハルカス。

あべのハルカス

ビルの高さ自体はすでに300メートルに到達しているので、
2013年にオープンするのかと思い込んでいましたが、
調べてみたらオープンは2014年の春まで待たないといけないようです。

ちなみに「あべのハルカス」の「ハルカス」とは、
伊勢物語に使われている「晴るかす」という古語から取られたもので、
「気持ちを晴れ晴れとさせる」という意味がこめられた名前だそうです。

 

そんなあべのハルカスの足元に目を移すと、
2012年4月で開通100周年を迎えた阪堺電車のレトロな駅があり、
なんだか時空がねじれているかのような不思議な気分にさせてくれます。

阪堺電車 天王寺駅前駅

それではさっそく、線路沿いを歩く行為を意味する
「スタンドバイミー」を始めていくとしましょう。

と言いつつも、大通りの真ん中を線路が通っているので、
まずは線路から離れた歩道を歩きつつ、線路との距離を縮めるチャンスをうかがいます。

阪堺電車 天王寺付近

最初の停車駅、阿倍野でも、まだ歩道から眺めるしかありません。

阪堺電車 阿倍野駅

後ろを振り返ってみると、始発駅のあたりが見えそうなほど近くて、
時代と町並みの変化が、一駅間を短く感じさせてしまうことになったのだろうか、
などと、勝手な解釈で感慨に耽ったりしてしまいました。

阪堺電車 阿倍野駅付近

 

阿倍野駅を過ぎてさらに歩いていくと、
ついに線路が大通りを離れて住宅街の中へと滑り込んでゆく、
スタンドバイミー開始ポイントが見えてきました。

阪堺電車 阿倍野駅付近

喜び勇んで線路に寄り添ってゆき、さらに歩みを進めていくと
松虫駅に到着です。

阪堺電車 松虫駅

こうして住宅街の中に線路だけが走っていると、
普通の電車と路面電車との見分けがつかない気もしますが、
細かいことは気にしないようにして、さらに先へと進んでゆきましょう。

 

進むにつれてどんどん線路沿いの道は細くなってゆき、
スタンドバイミー度もあがっていきます。

阪堺電車 松虫駅付近

そして、冬の食卓に欠かせない食材を、なぜか線路沿いに発見。

阪堺電車線路沿いのしいたけ

石突の部分だけえぐり取られているので、
石突に目がない人が贅沢な食べ方をした痕跡なのかもしれません。

 

そんな不思議な光景に目を奪われているうちに、
次の駅、東天下茶屋駅に到着しました。

阪堺電車 東天下茶屋駅

バリアフリー設計のホームの片隅には
「馬車鉄道跡」の碑が佇んでいます。

阪堺電車 東天下茶屋駅 鉄道馬車跡

なんでも、明治時代に天王寺西門前から東天下茶屋間を運行していた
軌道上を馬に牽かせて走る鉄道にささげられた碑で、
この馬車鉄道の路線が阪堺電車の礎となっているそうです。

 

そして、先へと伸びる線路に沿って歩いていくと、
さらなる不思議との出会いが次々と。

観葉植物に侵食された松の木。

阪堺電車線路沿いの松

 

風にあおられて疾走しているように見えるお地蔵さんの社。

阪堺電車線路沿いのお地蔵さん

 

そんなこんなでワクワクしながら歩いていたのですが
非情にも線路沿い進入禁止のポイントに来てしまいました。

阪堺電車線路沿い 進入禁止ポイント

仕方ないので、線路とはしばしの別れを告げて、
住宅街の中を迂回していかなくてはいけなくなったわけですが、
200メートルくらい歩いたら、意外とすぐにまた線路と合流できました。

阪堺電車線路沿い 合流ポイント

そして順調に、北畠駅に到着。

阪堺電車 北畠駅

ここからはまさに路面電車という情緒が楽しめる景色が広がっています。

 

姫松駅。

阪堺電車 姫松駅

 

帝塚山三丁目駅。

阪堺電車

と、順調に楽しく線路沿いを歩いていきます。

ここまでの道中で何度も路面電車とすれ違いましたが、
かなり車体のカラーリングバリエーションが多く、意外な発見でした。

阪堺電車 車体1

阪堺電車 車体2

阪堺電車 車体3

阪堺電車 車体4

 

帝塚山四丁目駅で、再び線路沿いを歩けないポイントに行き当たりましたが、
ここからはさらに上り坂になってゆきます。

阪堺電車 帝塚山四丁目駅

阪堺電車 帝塚山四丁目駅付近

 

そしてなんと、次の神ノ木駅では、
路面電車なのに路面から離れてしまうという予想外の展開に。

阪堺電車 神ノ木駅

どうやらJRの線路と交差するために、
路面電車は高架の上に追いやられてしまっているようです。

阪堺電車 神ノ木駅付近

100年前から走っている大先輩なのに、時代の変化というのは酷なものですね。

 

神ノ木駅を過ぎて先に進んでいくと、線路は再び路面の高さに戻ってきます。

阪堺電車 神ノ木駅付近

限界ギリギリまでコーナーを攻める、
エクストリームスタンドバイミーポイントを通過すると。

阪堺電車線路沿いのエクストリームスタンドバイミーポイント

 

そこに広がるのは阪堺電車最大のターミナル駅である住吉駅です。

阪堺電車 住吉駅

この住吉駅で、天王寺から走る上町線と、
恵美須町から走る阪堺線とが交わっています。

 

そしてもちろん、住吉と言うからには、住吉大社が目の前に。

阪堺電車 住吉大社の鳥居

ここはさすがに寄り道せざるを得ませんね。

住吉大社1

住吉大社2

住吉大社3

平成23年の兎年にあわせて建立された神兎が。

住吉大社 神兎

十年後の兎年に備えて力をためているかのように佇んでいました。

 

そして、住吉大社の境内を抜けると、早くも次の駅、住吉鳥居前駅があります。

阪堺電車 住吉鳥居前駅

ここからまた頑張ってスタンドバイミーしてゆきたいところですが、
住吉鳥居前駅から進むとすぐにまた、スタンドバイミー不能ポイントが。

阪堺電車 住吉鳥居前駅付近

なるべく線路から離れてしまわないように、細かく迂回を繰り返しつつ。

 

細井川駅。

阪堺電車 細井川駅

 

安立町駅。

阪堺電車 細井駅

 

我孫子駅道駅。

阪堺電車 我孫子道駅

と、先へ進んでゆきます。

 

我孫子道を過ぎると、また線路が上り坂になっていきますが、
その先にあるのは…。

阪堺電車 大和川

大和川です。

こここそまさにスタンドバイミーするべき雰囲気の鉄橋ですが、
さすがに線路の上を歩くのは禁止です。

阪堺電車 大和川の鉄橋

通行者用の橋まで迂回して川を渡ってゆきます。

阪堺電車 大和川の橋より

この橋は鳥たちもお気に入りなのか、
強風が吹いても、近くまで寄っても、
静かに欄干に並んで立っていました。

阪堺電車 大和川付近の鳥

 

そして川を渡ってすぐのところに大和川駅があります。

阪堺電車 大和川駅

 

ここから再び線路は住宅街の中を通ってゆき、高須神社駅へ。

阪堺電車 大和川駅付近

阪堺電車 高須神社駅

 

なかなか線路との距離を縮めることのできないゾーンが続きますが。

阪堺電車 高須神社駅付近

 

次の綾ノ町駅でえらく開けた場所に出てきました。

阪堺電車 綾ノ町駅

しかしここからまた大通りの真ん中を線路が走る形になり、
線路沿いの風景に変化が乏しくなるのが少しさびしかったりもします。

 

神明町駅。

阪堺電車 神明町駅

 

妙国寺前駅。

阪堺電車 妙国寺前駅

 

花田口駅。

阪堺電車 花田口駅

 

大小路駅。

阪堺電車 大小路駅

 

宿院駅。

阪堺電車 宿院駅

 

寺地町駅。

阪堺電車 寺地町駅

 

そして、御陵前駅まで大通りをひたすら直進していくことになります。

阪堺電車 御陵前駅

こうして大通りをまっすぐ走ってゆくだけのエリアだと、
交通機関としての便利さでは路線バスにお株を奪われている感じもしてしまいますが、
どうなのでしょうか。

 

ここで再び、御陵前の交差点から、線路は住宅街の中を通ってゆきます。

阪堺電車線路沿い 御陵前交差点

 

線路を見失わないように迂回しつつ進んでいく場面が多く、もどかしくなりますが、
こうした小さな道が入り組んだエリアを直進してゆけるからこそ、
移動手段としての路面電車の強みが発揮される気がします。

阪堺電車 御陵前駅付近

 

東湊駅。

阪堺電車 東湊駅

 

石津駅。

阪堺電車 石津駅

 

と、いよいよゴールが近づいて来ましたが、
ここでまたもや鉄橋に差し掛かります。

阪堺電車 石津駅付近の鉄橋1

道に迷いつつも、なんとか迂回ルートを探して、
川の向こう側へ渡ることができました。

阪堺電車 石津駅付近の鉄橋2

 

そして再び線路に合流し、
一見通り抜けられなさそうに見えるけど実は通り抜けられる、
トリックアート的スタンドバイミーポイントを抜けると。

阪堺電車線路沿い トリックアート的スタンドバイミーポイント

 

終点から二番目の駅、船尾駅に到着です。

阪堺電車 船尾駅

阪堺電車 船尾駅

 

いよいよゴールの気配を感じつつも、なかなか線路沿いを歩くことができず、
迂回しすぎて線路から目をはなしている隙に、またも高架上に追いやられてたり。

阪堺電車 船尾駅付近

路面電車もいろいろ苦労しているんだなあと思いつつ歩いていると、
線路が一本に収束する地点に到達しました。

阪堺電車 浜寺駅付近 線路合流ポイント

ということはつまり、目指す終着駅がすぐそばだということです。

 

そしてついに、薄暗がりの中、終着駅の浜寺駅前駅に到着です。

阪堺電車 浜寺駅1

阪堺電車 浜寺駅前駅2

駅名に「駅前」と入っているメタ構造が、
路面電車の立ち位置を表現しているのでしょうか。

 

南海本線の浜寺公園駅がすぐそばにあり、
浜寺公園、浜寺公園プールなどの施設が周辺にあるそうですが、
薄暗くなっててよくわからないなと思っているうちに電車がやってきたので、
周囲の探索はせずに車窓からの風景を楽しみながら帰ることにしました。

阪堺電車 浜寺駅前駅 帰りの電車

 

今回、路面電車とスタンドバイミーしてみて良かった点を挙げてみると…

  • 線路沿いの風情をゆっくりふんだんに楽しめる
  • 路面電車のカラーリングの豊富さを発見できた
  • 迂回ルートを読む力が鍛えられた

というような効能があったので、
良かったらみなさまも街中をスタンドバイミーして楽しんでみてください。

 

ちなみに現在大阪で運行している路面電車は
今回線路沿いを歩いた阪堺電車のみなのですが、
2015年の開通を目指して天王寺から難波に路線を延ばすプランや、
さらには新大阪までつなげていく計画もあるそうですので、
今後の展開にも期待を寄せて、
さらなるスタンドバイミーの夢を膨らませておきたいところです。
 

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